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医の中の蛙 第22回 天職と転職の分かれ道

2019年5月1日

 よりい病院では4月から24名(うち新卒14名)の新入職員を仲間に迎えました。病院の周りの森の新緑に加え、希望に満ちた清風をもたらしてくれています。その一方で、自分に適した労働条件を求めて去っていった仲間もいます。仕事は楽しく、はじめから理想通りのものではありません。苦難、試練、逆風の連続です。しかし、これらの困難という砥ぎ石で自分を磨くことで成長していくのです。作家の故水上勉は作家になるまで販売員、役所勤め、新聞記者など30あまりの職を転々としていたそうです。数々の賞を受賞し、流行作家となって、作家が天職というイメージがありますが、作家は天職とは言えないとし、「天職とは人に喜ばれ、自分も喜びを見出すことも出来、そしてそのなすところのことが人のためになっているもの」と述べています。また、「天職は最初からあるものではなく、働きながら育った人格が後から見出すもの、心の有り様次第のもの」とも言っています。
 先日、有名なパティシヱが経営するレストランのオープンキッチンで白く高い帽子を被り、楽しそうにテキパキとデザートを作っている若い女性をみかけました。よく見るとオープン当時から接客を担当していた女性です。当初は無表情であまり気の利かない子だなと思っていましたが、お店をのぞく度にスタッフがコロコロと変わる中、その子だけはずっと働いていました。それから3年、ずっと頑張っていたのでしょう、認められ、ランチのデザートを任される様になった様です。何度も店の前を行き来して彼女だと確認し、とても嬉しくなりました。天職を得るのに必要なのはやはり強い情熱ですね。
 院長として私の使命は病院の規模を大きくすることではありません。入職した皆さんに働くことで得られる喜びを、そして天職と思えるように成長できる舞台を提供することだと思っています。

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