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医の中の蛙 第26回 雑司が谷霊園に眠る荻野吟子女史

2019年7月1日

 足腰の衰えを予防するため休日は努めて散歩することにしている。お気に入りの散歩コースの中の1つ、豊島区にある雑司が谷霊園は、静かで緑も多く、妙に落ち着く好きな場所である。小説家や文化人など歴史上の著名人が眠る墓所がそこかしこにあり、春先は散策に訪れる墓ガールをよく見かけます。
 その一角に埼玉県ゆかりの偉人、日本女医一号(公認)の荻野吟子女史(1851~1913年)のお墓と凛として優しさに満ちた姿の石の立像がある。側には「命燃えて」と題する埼玉県・元知事の土屋義彦書の碑がある。医学部入試で女性受験者が不当な扱いを受けていた問題が批判をうけましたが、女性に医師の認可制度がなく、学ぶことすら難しい男尊女卑の時代に、それでも医師になる為に拒まれるもめげずに県や国を幾度も説得し開業試験を受けることを可能にしました。そしてみごと合格、日本で最初の「公認の女医」になりました。また、医院を開業するかたわら、女性運動に携わり、女性の地位向上にも努めました。その苦難な波乱万丈、怒涛の生涯は、渡辺淳一の小説「花埋み」で紹介(昭和45年)され、平成10年には三田佳子主演「命燃えて」の新橋演舞場公演で多くの人に感動を与えました。
 女史は熊谷市(旧俵瀬村)の出身で、熊谷・深谷・寄居地区にある一病院の職員として、身近な存在に感じます。皆さんも機会がありましたら、お参りしてみてはいかがでしょうか。
 この夏に女史の生涯を描いた映画の公開が決定し、先日、製作発表記者会見が行われました。このコラムが掲載される頃には上映されているかもしれません。彼女の心の奥底にある芯の強さ、根性と愛にきっと心を揺さぶられると思います。

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