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医の中の蛙 第43回 認知症は不便だけど不幸ではない

2020年3月13日

 75歳以上の後期高齢者の運転免許更新のため、警察署で記憶力、判断力を判定する認知症試験を受けました。認知症になるリスクは加齢とともに高まるので、人生100歳時代を迎え、益々増えていくでしょう。
 長谷川式簡易認知能評価スケールの開発者で知られる長谷川和夫先生が認知症になったことをカミングアウトされ、“第一人者が認知症になった”NHKスペシャルが放映されました。その中で、認知症になって、「不便だけど不幸ではない」、神様が用意してくれた1つの救いは、いやな事は忘れると述べられたのが印象的でした。認知症研究の第一人者だけに、我々が知りたいと思うところを的確に表現されていた。認知症の本質は暮らしの障害で、暮らしがうまくいかどうかが一番大事、生活環境をシンプルにすること、できるだけ単純なほうが良い。トイレや寝室の位置など大切なものほど覚えやすく、見えやすいように、動きやすいようにしておく。認知症で突然、人が変るわけではなく、見える景色も以前と全く変らない。認知症は不変的で固定したものではなく、変動するものです。調子の良い時も、そうでない時もある。認知症になっても心は生きています。いやな事をされれば傷つき、ほめてもらえば嬉しい。ただ同時にいくつもの事を理解するのが苦手なので、なるべくシンプルに解りやすく、ひとつずつにして欲しい。きちんと待って、じっくり向き合って欲しい。聞くということは待つということです。そして、認知症の診療で最も大切なことは患者さんを人として尊重することです。認知症予備軍の一人として大変勇気づけられ、また先生のひとこと、一言が心に刺さり、認知症の母親にそのように対応できていたか?いまさらながら反省しています。

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