マルチスライスCTを利用した大腸の検査法です。
大腸内視鏡検査のように内視鏡を入れたり、注腸X線検査のように肛門からバリウムを注入したりせずに、あたかも大腸を内視鏡で観察したり、X線写真で撮ったかのように調べることができます。
大腸CT検査は、高精度で、しかも大腸内視鏡検査や注腸X線検査と比べると、楽に短時間で検査をすることができます。
検診等で便潜血陽性の方への2次検査としておすすめです。
❶検査前日及び当日にお薬(下剤や造影剤など)を飲んで腸の中をきれいにします。
❷検査着に着替えて、検査台に横になります。
❸細いチューブを肛門から数㎝入れ、炭酸ガスあるいは空気を注入して大腸を膨らませます。
❹CT撮影をします。うつ伏せとあお向けで、それぞれ約20~30秒間撮影を行います。
❺チューブを抜き、検査終了です。
❻撮影した画像をもとに仮想大腸内視鏡像・注腸類似像などを作成し診断します。
他の大腸検査に比べてお腹にやさしい検査です。
内視鏡では観察しづらい、大腸のひだや曲がり角の裏などの観察に優れています。
検査が短時間で終わります。(検査室に入ってから10~15分程度)
ポリープの大きさや位置が正確にわかります。
腸がゆ着している方や腸が長い方でも検査が可能です。
図1:断層画像
図2:仮想大腸内視鏡像(大腸ポリープ)
図3:注腸類似像
図4:大腸内視鏡像(大腸ポリープ)
図5:注腸X線像